新しいLCCターミナル(低コスト航空用ターミナル)KLIA2 のオープンは大幅に遅れる

クアラルンプール国際空港(KLIAという略称)には、50社を超える通常の航空会社が使うメインターミナルと、主として AirAsia グループが使う低コスト航空用ターミナルの2つがあります。この2つのターミナルは隣接せずに、言わば滑走路を挟んで相向き合う位置関係にある。両ターミナル自体間の距離はごく近いが、両ターミナルを直接結ぶ一般向け交通手段は存在しません、一般道路を使った連絡バスがあるのみです。

AirAsia グループが驚異的成長を続けていることで、2006年3月から使われているLCCターミナルは既に手狭になりました。LCCターミナルはそもそも現在の場所に半永久的な施設として建設されたのではなく、貨物用倉庫または建物を建てるために空いていた土地にLCCターミナルを急きょ建設しました。その後大増築とターミナル内の整備を進めたことで、現在のような一応ターミナルといえるようなLCCターミナルになりました。

注:低コスト航空用ターミナルは一般にLCCターミナルと呼ばれる。LCC=Low Cost Carrier とは低コスト航空会社という意味です。低コストの結果”格安航空”になるわけです。
追記:LCCターミナルの建設に関して、読者からイントラアジアの記憶違いを指摘されたので訂正しておきました。

それでも最初から客用ターミナルとして計画されて作られたターミナルではないので、利用者として使いやすさの面に欠けることを感じる、一方航空会社側でも恐らく地上での運営面で不都合さを感じていることでしょう。
そこで政府は全く新たに低コスト航空専用ターミナル(LCCT)を建設することを決めました。それが現在建設中のKLIA2 です。当ブログ記事では過去数回 KLIA2のニュースを載せました。

KLIA2はメインターミナルに並ぶ位置にあり、約2㎞ほど離れている。この近さからLCCターミナルのビル内からも、飛行機の駐機場からもKLIA2の建設模様が、はっきりとは無理ですが、見えます。
KLIAメインターミナルとKLIA2 間は、既にできたという建物通路で連絡する。もう一つの連絡は空港電車ERLの線路をKLIA2まで延長することです。延長線路自体は既に完成しているそうです。もちろんまだ運行は始まっていませんが。

KLIA2のオープンに関しては、施主のマレーシア空港持ち株会社が発表してきました。2013年初期頃までの公式発表では2013年5月初めオープンでした。 しかし今年3月のナジブ首相の演説を起に、2013年6月28日オープンに変更されました。

イントラアジアだけでなくマレーシア国民もこれが最終的なKLIA2オープン日程になるだろうと思いましたが、突然下記のようなニュースが各マスコミに載りました。つまり6月28日オープンは無理であり、大幅に遅れるというものです。


【建設中の低コストターミナル KLIA2のオープン期日は大幅に遅れる】
-2013年5月9日付け新聞の記事から-

(クアラルンプール国際空港KLIAの敷地内に建設中の、新しい低コストターミナルKLIA2 のオープン期日は、今年ナジブ首相も発表したように、2013年6月28日に予定されています)
空港を保有し施主でもあるマレーシア空港持ち株会社は、昨日(5月8日)KLIA2のオープンが遅れることを明らかにしました。

この発表で同社(Malaysia Airports Holdings Bhd) の株は 21セントの下げを記録しました。 同社が発表したオープン遅延の理由として、工事に関わるいくつかの建設業者が予定オープン期日に間に合わせられないことをあげています。

新ターミルビルそのものは、現在進捗率 95%です。しかし空港運営システムがまだ架設されていない、その試運転には最長で3か月かかる ということです。マレーシア空港持ち株会社は、KLIA2 の新しいオープン日程をまだ明らかにしていませんが、アナリスト筋は今年末、ひょっとしたら来年初めになるかもしれないと、推測しています。

KLIA2が完全に機能する空港にするうえで同社は全て建設業者に頼っていることから、オープン遅延は避けられないことだが、好ましいことではありません。
総建設費が膨らむという推測もでています。専門家筋は、竣工の遅延に対して空港持ち株会社が建設業者に賠償を求めるのかが注目されます。今週同社は建設業者と会合を持ち、問題点を明らかにし、新たなオープン期日を発表することが期待されます。

Maybank Investment Bank Bhdのアナリストは、KLIA2オープン遅延には驚かないと言い、「市場は既にこのリスクを読んでいると思う。こういった巨大プロジェクトはしばしば問題に面し、遅延は普通だからです。我々が憂慮するのは、空港運営の準備と空港移転の過程です、こういったことは4か月から6か月かかりかねない。」 「AirAsia Bhdが KLIA2オープン遅延を予測しており、今年移転準備をしない点は正しい。」

Intraasia のコメント:KLIA2のオープンは遅れるかもしれないと思いましたが、これほど大幅に遅れることになるとは・・・・。 その大きな責任は、体面を繕ういわば実状を隠した発表を重ねてきたMalaysia Airports Holdings Bhdにある。同社はつい1か月ほど前にも進捗率は何パーセントで、オープンに順調向かっていると、発表していた。 オープンが遅れそうなら、そういうことを早めに正直に明らかにすればいいことです。マレーシアの巨大プロジェクトはいつも遅延してきたから、KLIA2が遅れても責めは少ないはずです。

情報公開の不誠実さがここにもある。KLIA2のオープンが半年遅れようとイントラアジア は不都合に思わないが、空港のような公共施設に関して情報を一般に正直に明らかにしない社会風潮は良くないですね。

このブログ記事を掲載する時点(5月23日)でも、KLIA2の新たなオープン日程はまだ発表されていません。 発表され次第、この場に追記します。

追記:2013年6月21日付け記事 『新しい LCCターミナル(低コスト航空用ターミナル) KLIA2 のオープンは2014年5月になる』 をご覧ください。

最近のAirAsiaニュースから  (全てマレーシアマスコミ発表のニュースをIntraasia が訳したものです)

【AirAsia X の2013年第1四半期の業績】-2013年5月3日の記事から

長距離低コスト航空である AirAsia Xは、2013年第1四半期の業績を明らかにしました。
乗客数は65万人でした、これは対前年同期比で 20.9%の増加です。 有償旅客キロ数(RPK)は33億でした、一方有効座席キロ数(ASK)は39億です。このため座席稼働率は 84%。
有償旅客キロ数(RPK)は対前年同期比で 21.7%増加し、有効座席キロ数(ASK)はタイ前年同期比で 26.7%の増加です。
AirAsia X は第1四半期に 貨物運送で 7482トンを運んだとしています。

Intraasia 注: AirAsia Xは1か月に20数万人の利用者がいるということですね。今期は有効座席キロ数(ASK)の伸びほど有償旅客キロ数(RPK)は伸びなかった。


【AirAsia Xが発表した新規株式公開案】-2013年5月10日の記事から

マレーシア証券取引所(Bursa Malaysia)に上場を計画している AirAsia Xは新規株式公開における、株式数の案を発表しました。これは証券委員会のサイトで公表されました。

発行済株式は最大で 1億9700万株を売り出します。 新規公開株式の総数は 7億9千万株になり、1株はRM 1.45セントです。その内 5億3800万株は機関投資家向けであり、2億5200万は一般投資家向けとのこと。
その5億3800万株には、発行済 1億9700万株と新規発行 7900万株はマレーシアと外国の機関投資家への割り当て分を含みます、さらにブミプトラ機関投資家へは 2億6千万株を割り当てます。

Intraasiaの追記:その後現れた記事では、RM 1.45は少し高すぎるのではという業界の見方もあるそうです。


【AirAsia X の新規株式公開で一般投資家を引き付ける方策】-2013年5月15日の記事

AirAsia Xは7月10日にマレーシア証券取引所( Bursa Malaysia)に上場を予定しています。
AirAsia Xの新規株式公開に向けて、 AirAsia グループの創始者兼最高経営責任者は今年6月上旬に一般投資家に会うために国内各地を回ることになるでしょう。その株価は RM1.10 からRM1.30 になりそうです。

一般に企業が新規株式公開時に、一般向けに提供する比率は2%から5%ですが、今回はそれより大きな比率である、10.6%つまり2億5200万株を、 AirAsia X は新規株式公開で一般向けに提供します。

AirAsia X は新規株式公開時に投資家をより引き付けようと、行き先に関係なく運賃ゼロの往復航空券を投資家に提供する誘惑策を打ち出すようです。株主優待プログラムとして、この運賃無料の航空券は、新規公開株式を1万株購入すれば1枚、10万株購入すれば3枚になります。
最高経営責任者は言う、「これは私のアイディアです。我々はマレーシア人が利用してくれることで利益を得てきた、そこで新規株式公開で株を買うマレーシア人一般に無料座席券を提供することで得させるのは良いことだと思う。」

新規株式公開後の AirAsia Xにおける主要株主は、 Aero Ventures Sdn Bhdが 34.4%,  AirAsia が 13.7%, Orix Airline Holdings Ltd が6.4%、 Manara Malaysia Ltd 6.4% になります。

Intraasia 注: いかにもAirAsia 創業者らしいスタイルで、 AirAsia Xは新規株式公開を行うというニュースです。 行き先非限定の運賃無料券を得るには、予算RM 1万数千は必要のようです。なお空港利用料・空港税と燃油サーチャージは必ず払うので航空券自体が無料になるわけではない。


【 AirAsia の2013年第1四半期は好調だった】
 -2013年5月23日の記事
AirAsia Bhdは 2013年第1四半期の業績を発表しました。(比較パーセントの値は対前年同期比)

営業利益は6%増えてRM 2億5400万、売上高は11%増えてRM 13億です。目だった伸びは、乗客数の増加で 7%増えて517万人です。乗客一人当たりの付随収入及び平均運賃も増加しました。
また AirAsia Bhd の保有運航機数は2013年第1四半期において66機になったことで、輸送能力(座席総数)が9%増えました。座席総数が増加したにもかかわらず、座席稼働率は 79%と高いままでした。

AirAsia 最高経営責任者は説明する、 「付随収入は好転して 7%増えて、乗客1人当たりRM 42でした。1年前のそれはRM 40だった。」 「有効座席キロ数当たりのコスト(CASK) を見ると、燃料費を除いた CASKが5%も下がって 6.83 セントでした、2012年第1四半期のそれは 7.18セントでした。」 「しかし燃料代が上がったことで、全体的な有効座席キロ数当たりのコスト(CASK)は13.62セントです。また有効座席キロ数当たりの収入(RASK) は変わらず16.89セントです。」

「2013年第1四半期の平均運賃は2%上昇して、RM 180です。」 「こうした数字は、 AirAsiaが路線とサービス品質と強いブランド力の成功によって毎年利用者が増加していく需要を作り出していることを示すものです。」と最高経営責任者。

Intraasia 注: AirAsia の本体がマレーシア基盤の AirAsia Bhdです。平均運賃の数字と付随収入額は興味深いものです。  AirAsia の初期である2000年代前半に比べると乗客の幅がすごく広がっている、このため荷物や機内飲食や座席指定など付随したサービスに金を払うことをいとわない人が非常に増加していることを示すものですね。付随サービスを一切求めないイントラアジアのような乗客は今や少数派ですね。



AirAsia利用者・利用希望者がネット検索される言葉の中で非常に多いのが、Promo(プロモーション運賃)と Regular (通常運賃)に関するものです。
そこでまず、『エアアアジアの航空運賃タイプの Promo(プロモーション運賃)と Regular (通常運賃)に関する説明』記事をクリックしてご覧ください。

AirAsia X を利用される方は、あらかじめ 『エアアジア X で課される航空運賃以外の費用・料金 -最新版-』 を開いて AirAsia の費用・料金システムをよく承知しておきましょう。
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 海外旅行
ジャンル : 旅行

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

airasia

Author:airasia
マレーシア情報を1996年以来発信し続けている Intraasia のエアアジア専門ブログへようこそ! (2010年10月ブログ開始)
AirAsia が初飛行を開始した2002年以来、Intraasia はAirAsiaを観察し利用しています。

カテゴリ
最新記事
検索フォーム
リンク
FC2カウンター
RSSリンクの表示
最新コメント
QRコード
QR
最新トラックバック