エアアジア(AirAsia)の簡素且つあっさりサービスは低コスト航空会社だからこそ意味がある

[負債付き弱小航空会社を名目価格で買った経営陣]

現在の Air Asiaは、その当時ほとんど成功していなかったこの弱小航空会社を当時のオーナー会社である DRB-Hicomグループが、2001年9月に Tun Air Sdn Bhd (Tun Air 株式会社という意味)にわずか RM 1(1リンギット)で売却したことが発端です。その当時の旧AirAsia は飛行機を2機所有していただけでなくかなりの負債を抱えており、買ったTun Air 側は単なる名目価格で買うことによって RM 4000万という多額の負債も背負ったことになりました。こうして現在までも変わらず Tun Air がエアアジア(AirAsia)の筆頭株主として持ち株会社になっています。 

この買収と経営陣の核になったのが、それまでマレーシアの音楽業界で製作・運営畑に従事していた若いマレーシア人です。Tun Air Sdn Bhd の仲間3人と共に、彼は新エアアジア(AirAsia)の最高経営責任者(CEO)として数々の手腕を発揮し、現在に至るまでエアアジア(AirAsia)グループCEO の地位にあります。こうしてエアアジア(AirAsia)は、新オーナー兼新経営陣による人々を驚かすビジネス戦略の下で非常に目覚しく伸びてきたのです。

新AirAsia 2002年1月中旬に驚くべき格安運賃を発表してビジネスを開始しました。その後同社は続々と(国内の)新路線開拓を行いました。そのとき以来 Intraasia は AirAsia の応援者であり利用者でもあります。エアアジア(AirAsia)は各言語新聞に大々的に広告を打つことで、一般マレーシア人の興味を引く戦術を取りました。

[マレーシア人乗客にとっても画期的に感じたビジネスモデル]


このブログで前回までに書きましたように、エアアジア(AirAsia)のビジネススタイルと経営方針は、マレーシア人にとっても非常に斬新なものでした。それはマレーシア人の捉える一般的な航空会社常識から外れるものだったからです。それまでの航空会社の常識である機内サービスを全て有料化し、地上サービスを限界までに簡素化しました。マレーシア社会は日本社会と違って、過剰ともいえる表面的礼儀正しさとくどいまでの言葉上の丁寧さを求めません。新航空会社の簡素なサービス、ごくありきたりの対応スタイル、それがそれまでのマレーシア人の捉える航空会社常識からはずれていても、受け入れるだけの下地がマレーシア社会にあるのです。

このことは非常に重要な点であり、エアアジア(AirAsia)がマレーシアでビジネスを開始したことが最大の貢献になったのです。なぜならマレーシアでビジネスに成功しなかったら、同社のその後の近隣国への進出はありえなかったし、ましてや長距離格安便である AirAsia X の創立もなしえなかったからです。仮に乗客の対象が日本人であれば、いくら運賃を安く設定してもあれほど簡素なサービス、ごくありきたりの対応スタイルは、恐らくまず受け入れなかったことでしょう。

[無理に受けいれる必要なし、航空会社の選択は自由である]

現にマレーシア社会やさらには東南アジアをよく知らない日本人のブログには、あれこれのエアアジア(AirAsia)批判が出ていますね。日本人一般の持つこれまでの常識的航空会社観から、そういった批判は理あることだと捉える方も少なくないことでしょう。 それはそれでいいでしょう。イントラアジアは無理にそういう方々を説得する気持ちはありません。人々には他の航空会社便を選べる自由がありますから、エアアジア(AirAsia)スタイルを無理に受け入れる必要はないのです。

イントラアジアはその種の常識観念に捉われない日本人利用者と潜在利用者に向けて、このブログを書いています。航空会社はとにかく安全に飛行さえしてくれれば、あとは大抵のことは妥協しましょう、我慢しましょう、これがイントラアジアの考える格安航空会社のあるべきモデルであり、エアアジア(AirAsia)はかなりの程度までそのモデルに近いといえます。

[エアアジア(AirAsia)は拡大に伴って、避けれないいくらかの軌道修正が起こっている]


2000年代前半ごろまでのエアアジア(AirAsia)はタイやインドネシアへのフライトを含めて、現在よりずっと真の格安モデルでした。安ければいいという客層を十分に満足させる運賃を提供し、それによってそういう乗客からの妥協心を大いに得ていました。幸か不孝か、エアアジア(AirAsia)はそのビジネスモデルが成功したことによって飛躍的に路線が拡大し、乗客数がうなぎのぼりに増えました。こうして真のあるべき格安モデルをいくらか修正せざるを得ない状況になりました。たとえば、自由座席制を中止したことや予約変更を認めるようになったことなどです。

エアアジア(AirAsia)は近隣国からアジアの各国(中国、インド、スリランカなど)に路線を拡大し、さらに遠方のオーストラリア、英国などにも就航を始めるようになりました。利用者増大によって乗客層が幅広くなればなるほど、乗客が格安航空に期待する幅が広くなります。つまりエアアジア(AirAsia)モデルに対する批判がより様々な面に対して起こってきたことが容易に推測されました。

例を挙げましょう。マレーシアマスコミに現れた記事を思い出すと、搭乗券を感熱紙に印刷するだけの方式にさえ批判がありました。搭乗券の紙質や形にこだわることなど、航空券の格安さを追求する点から見れば枝葉末節のことなのに、いくばくかの乗客はこの点が理解できないようです。イントラアジアはエアアジア(AirAsia)の有料機内サービスをまったく利用しません。そんなこともあって、スチュワーデス、スチュワードの存在にあまり必要性を感じません。航空安全と保安上から機内乗務員が必要なことはわかりますから、そのための最少必要人数を配すれば、それ以上の役割は不要だと感じるほどです。 まあ、スチュワーデスがおしゃべりしてようと、空いた座席で居眠りしてようと、気になりませんな。

要するに安全性の保証は別格として、乗客が格安航空に何を一番期待し、何に妥協するかが、今後の格安航空ビジネス発展に大きな影響を与えます。あくまでも航空券の格安さを最大限に期待するイントラアジアは、日本就航する AirAsia X が低コスト航空会社であることをそれなりに理解した上でそのビジネスモデルを素直に受け入れる、そういう日本人乗客の増加を強く願っていますよ。







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マレーシア情報を1996年以来発信し続けている Intraasia のエアアジア専門ブログへようこそ! (2010年10月ブログ開始)
AirAsia が初飛行を開始した2002年以来、Intraasia はAirAsiaを観察し利用しています。

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