国際線空港利用料の値上げと建設中の新しい低コスト航空専用ターミナルの話題

はじめに
マレーシアの新聞は当然ながらマレーシア航空業界のニュースを詳しく且つ素早く報道します。その中で、日本人の航空旅客にも多いに関係あるまたは関心を呼ぶであろう事柄がごく最近報道されました。空港利用料の値上げ、及び建設中である新格安航空専用ターミナルに関するニュースです。
そこで最近(2011年8月中旬から下旬にかけて)載ったいくつかのニュース・解説記事から抜粋して翻訳し、当ブログの記事にしておきます。

【マレーシアの各空港で国際線空港利用料が値上げされる】

(マレーシアの空港のほとんど全部を管理運営する)マレーシア空港持ち株会社は最近空港利用の料金を値上げする決定を発表しました。これによって国際旅客の払う空港利用料を 28%ほど9月15日から値上げします。航空機着陸料は 30%、駐機料は64% 来年1月から少しづつ3年間かけて上げていきます。

この結果国際線旅客が払う空港利用料は次の空港で現行のRM 51からRM 65になります:クアラルンプール国際空港(KLIA)のメインターミナル、 スバン空港、ペナン空港、ランカウイ空港、コタキナバル空港ターミナル1、クチン空港、
空港利用料がRM 25からRM 32になるのは、KLIA のLCCターミナル及びコタキナバル空港のターミナル2です。

一方国内線旅客が払う空港利用料は変わらない見込みです: 現在 LCCターミナルだけがRM 6で、その他の空港はRM 9

ところで興味深いことに、マレーシア空港持ち株会社は国際旅客の空港利用料としてすでにRM 65を得ています、内訳は旅客からRM 51に加えて政府の補助がRM 14あります。これは持ち株会社と政府の間で5年毎に利用料を値上げできる合意があるからです。現行の料金になったのは2002年からです。ただLCCターミナルで値上げ分は新たな収入となります。
なお新利用料金が実際に適用されるのは、9月15日以降に予約を入れた分からとなります。

もっと差し迫った課題といえば、保安手数料でしょう。先進情報システムを備えた国へマレーシアから向かう場合、その国際線旅客に対してRM 35の保安手数料を課すことになります。マレーシア内務省が取り入れた先進情報システムでは乗客の情報、つまり氏名、性別、生年月日、国籍、居住国、最終目的地、参照番号などをImigresen (出入国管理庁)が把握します。

Intraasia注: 要するに旅客は個人情報が国々間で勝手にやり取りされることに対してそれを負担する、つまり新たにRM 35を支払わなければならなくなるということなんでしょう。危険人物をマークするなど保安という名目で国々の間で個人情報が伝達されていくことを、現代世界は当然視するのだろう。日本はこの先進情報システムをすでに取り入れた国なのですか?


【建設中の新KLIA低コストターミナル完成が遅れる可能性】

エアアジアグループのCEOはロンドンでAirbus SAS と交渉を持ったことを明らかにしました。エアアジアはすでに今年6月に A320 新タイプを 200機発注しています。「我々はさらに100機をオプション契約としています。エアアジアは間違いなくもっと多数機がいるのです。エアアジアは500機必要だと私はいつも言ってるのです。」

クアラルンプール国際空港(KLIAという略称)の新しい格安航空専用のターミナル、KLIA 2 という呼称、はこれまでに40%ほどできあがりました(2011年8月時点)。完成すればアジア最大の低コストターミナルになります。 当初見込まれた竣工時期は2012年4月でしたが、現在では2010年10月が予定されています。しかしこれに対しても疑念がおきています。予定を達成するには施主のマレーシア空港持ち株会社はあと20ヶ月足らずで完成させねばなりません。

KLIA2の当初の建設見込み額はRM 20億でしたが、RM 30億にも膨れ上がる可能性があります、それは建設計画が変更されて、空港自体が当初の計画よりかなり大きくなったからです。KLIA2は年間旅客取り扱い数で3000万人まで扱えることになります。現在のKLIAは2500万人なので、KLIA2はKLIAを上回る能力ということです。

エアジアグループのCEOは、KLIA2の竣工予定がさらに遅れれば、 AirAsia グループの成長の妨げになりかねない、さらに発注した航空機の引取りを遅らせることにつながってしまう、との心配をしています。

Intraasia注:8月下旬にクアラルンプール国際空港KLIAのメインターミナルの変化を調べに訪れた際、5階出発階の一番外れから空港の現敷地のすぐ向こうに工事現場が見えました。空港電車の線路が空港駅を過ぎたあたりで終わっています。その線路をまっすぐ伸ばしたあたりにその建設現場があります。こうした実見から、おそらくそれが建設中のKLIA2なのでしょう。

2011年9月上旬追記: 建設中のKLIA2 及び KLIAメインターミナルとLCCターミナルを上空から全貌した、航空写真を見ました。やはり上記の工事現場はKLIA2の建設現場でした。ただしそれはほんの一部であり、実に広大な土地が建設対象になっています。第2管制塔、長さ4kmの第3滑走路も建設され、広さ4万8千平米という新ターミナルの商業フロアはメインターミナルのそれの2倍の広さだそうです。写真を見ると、KLIA2の敷地は現在のクアラルンプール国際空港よりも広い敷地だということがわかります。もっとも1期工事、2期工事というように段階を踏んで建設していくので、一気にその広さになるわけではないようです。 オープンは恐らく2013年にずれこむだろうと考えて、あと1年半ほどは現在のLCCターミナルを多少我慢しながら利用しましょう。

2011年12月上旬の追記:ニュース発表によれば、建設中のKLIA2 の竣工予定時期は当初より半年ほど遅れた2013年4月になりました。下の写真はLCCターミナル内から12月初めに撮ったもので、駐機しているエアアジア機の背後に KLIA2の建設現場が小さく写っています。

KLIA2建設現場

付録:ごく最近のエアアジアニュースから

マレーシアの航空会社であるマレーシア航空とエアアジアは最近の決算期で航空機燃料の高騰の影響を受けた結果を示しました。
2011年6月に終わる今年2011年第二四半期の決算は RM 5億2600万の損失でした。売り上げ自体はRM 34億と多少増えたのですが、営業収支が大きな赤字を記録したからです。
マレーシア航空は今年2011年下半期でも赤字見通しになることを公表しました。マレーシア航空の子会社 firefly は今年上半期かなりの赤字を出しました。

一方エアアジアの今年第二四半期の決算はRM 1億400万の黒字でしたが、これは前年同期比47%減になります。同時期にエアアジアの売り上げは増えてRM 10億でした。
エアアジアの航空機の乗客充足率は前年より上がって81% です。またグループの3社とも乗客一人当たりの付属収入が対前年比で増加しました:マレーシアエアアジア RM 50、タイエアアジア 405バーツ、インドネシアエアアジア 13万4千ルピア。
今年第2四半期決算において、グループ会社のタイエアアジアは3億8千万バーツの黒字、インドネシア AirAsia も417億ルピアの黒字を記録しました。 グループCEOは今年下半期の見通しを好調だと観ています。「今後の予約は非常に好調に入っています。我々は営業コストを業界で最低を維持していきます。」

Intraasia注:イントラアジアは全くこの付属を利用しないこともあって、一人当たりの付属収入の額に興味がわきます。エアアジア初期の節約飛行にもっぱら目を向けていた乗客層が、今では上方への拡大によって非節約層に多いに広がっている証拠です。付属収入とは、航空券と空港利用料以外の 座席選び料や機内預け荷物料や機内サービス料などの副収入のことのはずです。




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マレーシア情報を1996年以来発信し続けている Intraasia のエアアジア専門ブログへようこそ! (2010年10月ブログ開始)
AirAsia が初飛行を開始した2002年以来、Intraasia はAirAsiaを観察し利用しています。

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