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AirAsia に関する日本人利用者のよくある質問、疑問に答える -その2

当ブログを日々訪問される読者中で、初回訪問者が占める割合は平均して約4割です。一方常連訪問者または時々訪問される方の割合は約6割です。

このため当ブログでは、初めての訪問者向けに AirAsia の基本的特徴と最低限知っておくべきことを繰り返し掲載してきました。今回は主として初回訪問者向けの知識と情報を書きますが、常連の方も改めて確認されることをお勧めします。

AirAsia Xが日本への路線も運航していることから、 日本人利用者または利用希望者の間にAirAsia に対して日本的あり方を期待されている方が少なくありません。しかし AirAsiaグループ は日本とは全く無関係に航空ビジネスを開始し、拡大成長させ、今ではアジアで断トツの低コスト航空会社です。要するに、決して一般的な日本人利用者の嗜好に合わせた航空会社ではありません。

AirAsia 初心者の方はまず当ブログの次の2つの記事をお読みになって、ごく基本的な知識を持っておきましょう。クリックすると別ページで開きます。
『日本人利用者/利用希望者が誤解している、知らない、気づかないエアアジア(AirAsia)のほんと』

『続編・日本人利用者/利用希望者が誤解している、知らない、気づかないエアアジア(AirAsia)のほんと』

このブログを書く際に参照しているのは、エアアジア (AirAsia)ホームページの基準サイトであるマレーシア英語ページです。日本語ページは一切参照及び関知はしません。他の言語ページはほとんどすべて基準サイトを訳すことで製作されているはずだからです。
そこで当ブログでは単語や表現はイントラアジアが適切だと考える訳語と訳文を使用しています。
当ブログは、東南アジアを基盤とする AirAsia 及び AirAsia X を日本人利用者のために正確で分かりやすく詳細に案内し、解説するための専門ブログです。
そのため、AirAsia が日本で設立して解消した/する合弁会社エアアジア・ジャパン及びそのフライトに関しては過去と現在と将来に渡って全く扱う対象にしていませんし、関知するところではありません。
当ブログで AirAsia X と書く場合は、特に区別が必要な場合を除いて、 AirAsia Xグループの系列会社であるタイ AirAsia X とインドネシア AirAsia X を含みます。 そして航空会社としてのさまざまな規定や特徴は AirAsia グループと AirAsia Xグループを通じてほとんど全て同じです。従って例外的な場合のみ注記します。


【 AirAsia 会員登録は事前にしておくべき】

AirAsia グループのフライトを予約購入する人は、あらかじめ AirAsia 会員登録することを強くお勧めします。

その後2014年に AirAsia が方針を次のように変えたので、クリックして読んでください: 『AirAsia サイトで大きな更新が行われたことで、 AirAsia 会員になると自動的にBIGロイヤルティープログラムの会員になる』 

なぜなら予約日時の変更、機内食の注文、機内預け荷物の変更、座席選びなどなど、フライトに関する変更、追加のほとんどが”自分の予約を管理する”メニュー上で行えるからです。

なお当ブログで何回も強調しているように、あらゆることに関して取消しは不可です、つまり勝手にキャンセルしても別に構わないが返金はされない。これは AirAsia グループ全般に共通な原則です(ごく一部の例外を除く)。

例え購入前には変更や追加を行うつもりがなくても、後日そうしたい気持ちになる場合が多いだろうと思われます。そのためにも、予約購入する前に AirAsia サイトで会員登録しておきましょう。その際、必ず氏名の綴りをパスポート記載と同一にするように気をつけましょう。氏名綴りの訂正は単なる情報の変更とはみなされません、面倒な手続きが必要となります。

そんな AirAsia の方針は受け入れられないという方は、そもそも AirAsia グループの利用者になるのは止めた方が無難でしょう。

【 AirAsia に電話問い合わせはしない】

AirAsia に電話して問い合わせようという考えは最初から捨てることです。低コスト航空会社の雄として AirAsia は、本拠地マレーシアでは既にしばらく前に一般利用者への顧客電話対応を止めました。唯一行っているサービスは、 AirAsia X 利用客専用であり、且つ通話自体が有料です。しかもマレーシア国外からその番号にかけてもつながらない設定になっている。

AirAsia グループが運行されている,日本など各国の拠点では基本的に顧客電話対応はもはや充分には行っていない(はず)。
AirAsia は利用者に、 AirAsia サイト上に設けている機能を使ったアクセス及び問答集である AskAsiaの利用を強く勧めている。よって顧客電話がつながりにくいのは当然だと思うべきです。

詳しくは『顧客サービス電話を廃止したエアアジア』をクリックしてご覧ください。
  
【セルフチェックインの勧め】

AirAsia は低コスト航空会社(LCC)です。アジア最大のLCCとして AirAsia は徹底した合理化をしており、セルフチェックインなどのセルフ化を進め且つ推奨している。 マレーシアの各空港ではこのセルフ化のためにチェックインなどはかなり簡単に済みます。

しかしながら、日本のような国ではこの方式を受け入れていない面がある。よって日本の空港では、 AirAsia Xの利用者が事前にプリンターで搭乗券をセルフ印刷しても、空港のチェックインカウンターに延々と並んで書類チェックされ且つ日本の空港独自の搭乗券を手渡される仕組みとなっている。

【 AirAsia の運賃は細かに且つ絶えず変動する】

AirAsia の座席価格は細かに設定されており且つ変動します。
「エアアジアの運賃はいつ、どのように変動するのだろうか?」という疑問に関しては、当ブログの記事 『AirAsia に関する日本人利用者のよくある質問、疑問に答える』 をクリックして、まずお読みください。

この仕組みをきちんと理解すれば次のような疑問は解消するでしょう:
家族または友人の4人一緒で AirAsia フライトに乗るために、 AirAsia サイトで予約購入していたとき、最後の1人分を予約購入したら、それまでの3人の分とは違う運賃になってしまった。例えばえばクアラルンプール-バンコクの運賃において、3人は1人当たり RM 193であったが、最後の1人だけが RM 213となった。

購入する前に調べた時点で表示された運賃での座席数が残り少なくなっていたからですね。 AirAsia サイトを見ている世界のどこかで誰か(複数)がその瞬間にも予約購入している、そこで残り少なくなっていたその運賃での座席分は誰かが購入したために売り切れた、または表示された時点での運賃の座席数はもともと3つしか残っていなかった。その結果、購入時には別の価格で表示されたということです。

AirAsia サイトでは表示される運賃における座席数は(従来は)一切表示されなかった。つまり利用者にはその運賃であといくつ座席があるのかは全く分からない仕組みです。いうまでもなく、これは AirAsia の企業戦術であり、利用者に早い時点での購入を促す心理的効果を生んでいますね。
追記: 座席が残り少なくなった場合
2015年4月下旬から、フライト検索して表示されるページで残りの座席数が 5以下になると 残席数幾つ (数seat left) と表示されるようになった。なお 少し前まで使われていた "LIMITED" という小さな文字が表示されるケースもまだ残っているかもしれない。

参照:『エアアジアのセールスプロモーションについて例を上げて説明します』 もクリックして読んでおきましょう。

【LCCは航空会社であり、LCCTはターミナルです】

LCC と LCCT を混同して使っている方が目立ちます。
AirAsia は低コスト航空(略称LCC)の雄です。クアラルンプール国際空港 (略称KLIA) に隣接した地に 2014年5月に開港した新しい低コスト航空用ターミナル(略称LCCT)は、固有名詞として第2クアラルンプール国際空港 ( KLIA2) という名称です。
LCC(Low Cost Carrier)とLCCT(LCC Terminal) をきちんと区別して使いましょう。

【KLIA2 は第2クアラルンプール国際空港であり、ケーエルアイエーツーという呼称です】

KLIA2 (第2クアラルンプール国際空港)は2014年5月2日にオープンし、5月9日から AirAsia グループ全社も KLIA2に引っ越しました。既にLCCターミナルは旅客ターミナルの機能を終えました。

KLIA2 はその名前が如実に示すように "第2の KLIA" という意味合いを込めて建設されました。当ブログで既に書いているように、KLIA2 の空港コードは KLIA (クアラルンプール国際空港)と同じ "KUL" ですが、マレーシアでは一般に空港と認識され、そう呼ばれています。現に華語名称は ”第二吉隆坡國際機場”つまり第2クアラルンプール国際空港です。AirAsia 公式サイトも "KLIA2 airport" や "new airport" という単語を使っています。

KLIA2 は”ケイエルアイエーツー” と発音します。この言い方はどこでも使われる呼称ですから、日本人は是非覚えておきましょう。

マレーシアマスコミや一般国民に”新しい空港”という捉え方が一般的であることから、 ”第2ターミナル” というような呼称を使わないようにと、ここで賢明な読者の皆さんに注意を喚起しておきます。
”新しい低コストターミナル”ではなく”新しい空港”ができたというマレーシアの誇りを込めた捉え方に、日本人は敬意を払おうではありませんか。

【 AirAsia サイトで月日検索すれば誰でもわかること】

AirAsia のフライトはいつから予約購入できるのか?という、初歩的な疑問を持つ人がいます。現在では、大体1年位先まで予約購入できる。ただし時期によってまたは区間によって多少の違いはあるでしょう。
AirAsia サイトで具体的に月日を入れて検索すれば、誰でも簡単にわかることです。

【旅程表を受け取ることで予約購入の確定を知る】

予約購入が確定すると、あらかじめ登録したメールアドレス先に”Your booking has been confirmed (あなたの予約購入は確定しました)”という通知メールが必ず送られてくる。

さらに、支払を済ませた直後に送られてくるメールには Booking No(予約購入番号)が表示され且つ ”AirAsia Travel Itinerary”というタイトル名が付いているように、PDF形式の旅程表(フライトの飛行日程表)が添付されているので、そのPDFファイルをダウンロードすればよい。なお”AirAsia Travel Itinerary”には、支払い明細のページも含まれているので、いわば支払い領収の役割も含んでいる。

”自分の予約を管理する”メニューを開けば、いつでもこれらは確認できる。だからこそ、あらかじめ AirAsia 会員になっておくべきです。
フライト日時を変更した場合も同様に、確定メールが送られてきます。
参照: 『新編 エアアジアホームページで予約購入する際の説明と注意点-最新版』

【 AirAsia はチケットレスの航空会社である】

なお低コスト航空の雄である AirAsia がいわゆる紙製の航空券を発行することなどありえないので、この予約確定した旅程表がいわば航空券の替わりだと考えておきましょう。

PDF形式の旅程表は、見やすい点から印刷しておく方がいいでしょう。といって必ず印刷しなければならないということではない。スマートフォンであれば、空港で通知メールまたはそのPDFファイルを再度開き、そこに書かれたBooking Noをセルフチェックイン機の画面に入力することで、搭乗券を印刷する方法も取れる。

2014年追記: AirAsia 利用者が必ず知っておくべき必須知識の1つ
あまりにも初歩的知識のない AirAsia 利用者が多いので、再三再四注意を促しておきます。

・ AirAsia はチケットレスの航空会社ですから、航空券とは概念としてのそれです。航空券を買うのであっても、現物としての航空券が発行される、航空券を印刷することは起きない。
・ AirAsia サイトには次のように明記されている: AirAsia is a low fare, ticket-less airline
従って旅行代理業者が引換券(バウチャー)をなんと呼んでいようと、そんなものは当ブログの関知するところではない。

【予約購入時は画面をよく注視し、各項目を確認/取消しながら進行させる

AirAsia サイトの予約購入画面では、右側に必ず金額とその内容が表示される。どの時点においても、この金額を注視しながら進めていく必要がある。

なお予約購入の第2画面でいくつかの路線では燃費サーチャージが表示されるが、事前に表示された”All-In form (全て込み形式)”の明細としての表示であり、その金額が上乗せされるということではない。

また AirAsia サイトでの予約購入過程では、いくつもの付随サービス項目がデフォルト(既定)設定になっている、例えば預け荷物、 AirAsia 旅行保険、座席選びなど。
これらはいずれも画面上でキャンセルできるので、画面の指示文をよく読むこと。キャンセルすれば、画面の右側に表示される合計支払金額からその分が減額される。

くどいことにAirAsia 旅行保険は、セルフチェックイン時にも再度デフォルト(既定)設定されている。不要な人は、再度キャンセルしてからセルフチェックイン手続きを進めていくこと。

デフォルト(既定)設定項目がなぜこうも多いのか? そういう付随サービスは AirAsia にとって重要で且つ割の良い収入源なので、 AirAsia はビジネス戦術として既定設定にしているからです。

【 AirAsia は片道運行が基本】

AirAsia は "point-to-point airline" つまりある都市からある都市への路線を運行する航空会社です。 周遊飛行、往復飛行を基に運賃などは設定されていない。

AirAsia サイトではどの路線であれ、利用者が望めば往復のフライトを予約購入することができるが、それは(往路の)片道と(復路の)片道をまとめて買うという仕組みになっている。決して往復運賃という設定ではない。 AirAsia がたまに往復いくらのキャンペーンを打つことがあるが、その実質は片道いくら + 逆の片道いくら = 合計として表示される。

だからチェックインであれ、付随サービスの追加であれ、全て片道毎に別々に行うのです。片道の合計と逆の片道の合計を合わせて、いっしょに支払うという仕組みです。

【 AirAsia のフライトスケジュール変更とフライト廃止は珍しくない】


AirAsia はフライトスケジュールを予告なく変更しますし、採算に合わなければ躊躇することなくその路線を廃止します。

イントラアジアは日本人の誰も知らない頃から、マレーシアで AirAsia を観察し利用してきたので、よく承知しています。 AirAsia は企業成長に合わせて驚くべき数の路線を新設し、同時に数えきれないほどの路線を改廃してきた、典型的な scrap-and-build 型の航空会社です。

いうまでもなくフライトスケジュールの変更は昔も今も珍しいことではない。なぜなら AirAsia は航空機の有効利用に力を注いでおり、飛行した先で一晩駐機させるようなことはしない、また各空港でできるだけ駐機時間を少なくして有効に活用するという方針です。そこで時々フライトスケジュールを組み替えることで、あるフライトの出発到着時間の変更に至ると推測されます。

このため、突然フライトスケジュールが変更された、路線がなくなってしまった、ということは AirAsia グループのフライトでは起こりえる。利用者はこのことを充分でなくても幾分は予期しておくことです。

そんなことは到底受け入れられないという方は、最初からエアアジア (AirAsia)の利用者になることをあきらめた方が無難です。人には航空会社を選べる自由があるのです。

AirAsia グループの路線廃止の一例 -モルジブ路線 - 2014年2月14日の追記

路線廃止の好例として、2014年2月12日付けでマレーシアの一部メディアに載ったニュースから抜粋訳して以下に載せます:
AirAsia X は、モルジブのMale路線を中止すると、2月11日に発表しました。
Kuala Lumpur - Male 間のフライトは2014年2月28日をもって終了します。

AirAsia Xはモルジブ路線の中止理由としてその困難なビジネス状況をあげています、 「中止を決めたのは、AirAsia Xの基幹市場であるオーストラリア、中国、台湾、日本、韓国、ネパール、スリランカにおける成長の可能性に集中していくためです。」

同社の声明はさらに続けて言う、「この決定は難しいものでした、しかし弊社の掲げる、維持できる且つ採算の取れる路線を強化していくためのビジネス原則を考慮して決めました。」「 AirAsia X はその航空機を、需要が適正にあって経済的に存続可能な路線に展開していきます。」

払い戻しに関して AirAsia X は次のように説明します、「3月1日以降のフライト予約をしている購入客は、3つの選択があります:全額払い戻し、 AirAsia X の他の路線に変更する、復路のフライト(Male - Kuala Lumpur)を2月28日より前のフライトに変更する。 なお全ての変更について追加の費用はかかりません。」
以上

この例では、路線廃止の発表から実際の運行中止までの期間は3週間にも満たないという短期間です。
モルジブ路線が開設されたのはまだ最近ともいえる 2013年第3四半期のことだったはずです。このように AirAsia グループは採算に合わなくなった路線の廃止は躊躇なく行い、しばしば廃止予告期間の短さが目立ちます。

路線のスケジュール変更にいたっては、 AirAsia サイトでの事前通告はまずありません。

『予約購入したエアアジア便のフライトスケジュールが思いがけずに変更されたらどうすればいいか』
という記事は、そんな場面に遭遇された方が是非知っておくべき内容が詰まっていますよ。

モルジブ路線が復活 - 2015年7月21日の追記

2015年7月21日に AirAsia はモルジブ路線の予約購入開始の広告をサイト及び(マレーシアの)紙面に出しました。
Kuala Lumpur-Male 路線での実際の飛行開始は2015年10月22日で、週3便の運行です。

広告には一言も”再開”という言葉はありません。恐らく多くの人は新しく開設した路線だと思うことでしょう。こういうところが エアアジアらしい宣伝スタイルです。

AirAsia は一度廃止した路線を再開することはこれまでにも何回もあります。とりわけインド路線が多いように感じる。

このように AirAsia は路線の新設、廃止、復活、及び運行スケジュールの改変を頻繁に行ってきました、そして今後もそのあり方に変化が出るとは到底思えません。
必要なことは利用者側としてこのことをある程度知っておくことです。だからイントラアジアはこのことを主題にした記事を既に数編掲載しています。
詳しくは 『AirAsia と AirAsia X の路線棲み分け及びエアアジアグループ各社の路線新設・廃止の多さ』 をクリックしてご覧ください。




以上今回の記事に載せたことだけをお読みになっても、AirAsia グループのコンセプトとサービスは日本的ではないことがなんとなくお分かりになるはずです。 AirAsia が日本人の思考スタイルと嗜好に合わせたものではないことをあらかじめよく承知しておくためにも、当ブログの各記事をしっかりお読みください。
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テーマ : 航空会社
ジャンル : 旅行

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Author:airasia
マレーシア情報を1996年以来発信し続けている Intraasia のエアアジア専門ブログへようこそ! (2010年10月ブログ開始)
AirAsia が初飛行を開始した2002年以来、Intraasia はAirAsiaを観察し利用しています。

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