AirAsia グループのアセアン本部はジャカルタに移転し、 AirAsia マレーシアに新しい最高経営責任者が任命された

AirAsiaグループ最高経営責任者は、AirAsiaグループのアセアン・アジア本部機能を7月からジャカルタに移転させることを正式に発表しました。
そのため彼とその長年のパートナーでもあるグループ副最高経営責任者は同じく7月にジャカルタに引っ越して、 AirAsia グループの拡大戦略の経営にまい進するとのことです。この2人は AirAsia 創業者です。

そこでマレーシアの新聞に2012年6月19日付けで載った記事を主に参照し、その中の主要部を訳して次に載せます:

【 AirAsia アセアン本部はジャカルタに移転】

最高経営責任者は記者会見で語る、「我々は力強いアセアン-アジア航空会社を作り上げることに集中したい。そして AirAsia ジャパン・ AirAsia インドネシア、 AirAsia タイ、 AirAsia フィリピンをマレーシアのそれと同じくらい利益を生み出す会社にしたい。これが我々のゴールです。つまりこれまで作り上げてきた可能性を実現化させる、ということです。」 

ジャカルタにAirAsia Asean という呼び名の本部を置くのは、東南アジア拡張戦略の一環です。ジャカルタのアセアン本部は AirAsia の核となるチームから構成された職員20人でスタートするとのことです。
グループ最高経営責任者として彼は、ジャカルタでチームを引っ張ることになります。

グループ最高経営責任者は記者会見で次のように発言しました:
「 AirAsia はマレーシアでの企業運営にその成長をずっと依存してきた。そうはいってもマレーシア人口は2800万に過ぎない。我々が他の成長する企業運営を得られるのであれば、そのうちに4倍も5倍も利益が増加する可能性はそこにあるのです。」

「6ヶ月も経てば(大きく利益を増やせる狙いが達せいできそうかを)判断できることでしょう。 AirAsia グループがまだマレーシアにおけるほど稼いでいない国々で収益性をもたらそうと努力することが推進力です。」

現状ではAirAsia マレーシアがグループ総利益の75%を稼いでいます。

「アセアンと北東アジアと南アジアに広がる30億の人口を抱えるまだ十分にサービスを受けていない市場にある非常に大きな可能性が、巨大なチャンスをもたらしています。 AirAsia はこの市場にサービスを提供することで大きな分け前を手にすることのできる理想的な立場にあると、確信しています。」

そこでAirAsiaグループ最高経営責任者は AirAsia創業以来務めてきた、 AirAsia Berhad(つまり AirAsia マレーシア)の最高経営責任者の座を6月末に、社内から抜擢した女性に譲ります。グループ副最高経営責任者も同様にAirAsia Berhadでの地位を辞任します。

記者会見では、AirAsia Berhad( AirAsia マレーシア)の新最高経営責任者に38歳のマレーシア人女性を任命したことも発表されました。彼女は2006年1月に AirAsia に入社し、現在は企業金融と財務部門の東南アジア地区のトップを務めています。英国と米国の大学で学び、米国で働いた後2001年にマレーシアに戻りました。

この女性が AirAsia マレーシアの日々の経営の舵を取ることになります。彼女は語る、「 AirAsia はマレーシアで国内航空市場の60%を占めており、今後もこれを維持していきます。」
以上新聞から抜粋翻訳

イントラアジアのコメント

このように極めて大胆な経営戦略だといえるでしょう。  AirAsia グループのアセアン・アジア経営機能をジャカルタに移すというのは、正式発表前から話題を呼んでおり、政界には反発を表明した政治家もいます。 AirAsia がマレーシアで創立され、マレーシアで航空企業として大成功したことが、今日の AirAsiaグループの発展の礎を作ったことは事実ですから、ある種の心情的応援が裏切られたという思いや失望感が生まれたことは想像できます。

一方、 AirAsia とマレーシア航空との協力・提携合意が解消されたことに代表されるように、AirAsia の企業理念とビジネススタイルへの反発と批判がマレーシア国内の一部に以前から根強くあります。その筆頭はマレーシア航空の労組です。

そこでグループ最高経営責任者として、ジャカルタでアセアン戦略とアジア戦略にまい進することはそういう反発と批判の影響を受けにくいという利点も考えたことでしょう。もちろん、人口2億を超える巨大なインドネシア市場で AirAsia インドネシアをより拡大させていく狙いが一定の比重を占めることは、最高経営責任者自身も言及していました。

例えば別の記事で彼は次のように発言している、「AirAsia はインドネシア航空市場で大きな会社の一つになりたい。東南アジア本部をジャカルタに置くことは、AirAsia Indonesiaのブランド力を上げる事にも貢献する。 今年末までにはジャカルタ証券取引所に上場する計画です。」

グループ最高経営責任者は 長年務めた AirAsia Berhad の最高経営責任者の座を若い女性に譲ったことも今回のニュースです。彼女は社内抜擢とはいえ、手腕は未知数でしょう。この女性は英米の大学で学士号と修士号を取得し、英米で何年か働いた後マレーシアに戻りました。これは、マレーシアビジネス界の中堅から経営トップ層に典型的なあり方ですね。

グループ最高経営責任者は、日本での合弁会社設立と発足後のアジア展開として、韓国、中国、ベトナム、インドでそれぞれ合弁航空会社を設立していく意向をすでに表明しています。ただその具体的な年月はまだ先のようです。

中規模国家という人口面から、成長は続くだろうがこれまでのような大きな成長は見込めないマレーシアの航空市場での日常経営は他者にまかせて、グループ最高経営責任者と副最高経営責任者は AirAsia グループの東南アジアとアジア戦略に専念するというのが、今回のニュースの骨子です。


【タイAirAsiaがドンムアン空港に移るかもしれないとのニュース】

次は6月下旬にマレーシアマスコミ載った AirAsia ニュースです:

タイではタイ空港理事会がドンムアン空港へ航空会社を呼び込むまたは呼び戻す策を打ち出したそうです 。その背景にはスワナプーム空港が既に許容能力を超えて混雑していることがあるとのこと。

タイ空港理事会は、運行本数の多い AirAsia を引き込もうとしているとのことです。タイ空港理事会はドンムアン空港での航空機発着料を期間限定の2ヶ月間ですが、95%も値引くと発表したからです。さらに今後3年間は 30%、20%、10%と各年に割引が受けられるとのこと。この動きは 低コスト航空会社である AirAsia グループ、とりわけタイ AirAsia に有利に働きます。 AirAsia のドンムアン空港への移転はまだ決定との発表はなされていません。
以上

イントラアジアのひとこと

確かに、 AirAsia がタイでの運行ハブをドンムアン空港に移すかもしれないというのは注目されるところでしょう。
イントラアジアの個人的思いを述べれば、1980年代の旧ドンムアン空港時代からドンムアン空港を回数多く利用してきたので、イントラアジアには非常に馴染みがあり回顧の気持ちもある。まあ、そんなことよりドンムアンはそれなりに便利であり、加えてもし利用者が払う空港利用料が多少でも下がればもっと結構なことですな。

と書いていたら、 AirAsia は公式サイトでドンムアン空港への移転お知らせを2012年6月25日付けで掲示しました。

【 AirAsia からのお知らせ:AirAsia は2012年10月1日からその運行をドンムアン空港に移します】

AirAsia は全ての運行を2012年10月1日までにドンムアン空港へ移転させる用意ができています。ドンムアン空港は成長を続ける我が航空機の一団を受け入れ、利用客を十分に満足させことができると、 AirAsia は確信します。

タイ AirAsia の最高経営責任者は次のように語りました。「 AirAsia がドンムアン空港に戻るという決定は、ドンムアン空港の能力が AirAsia 自身の成長計画に見合っていることを注意深く見極めた上でのことです。ドンムアン空港の能力とタイ空港会社の支援策を考慮すると、 AirAsia はコスト運営をより効果的に行える、利用客に向上したサービスを提供できる、ことになります。」

「我が社がAirbus A320機を合計で48機に増やしてさらに多くの利用客を受け入れることができるようになるという時期に、混雑していないドンムアン空港は必ずや AirAsia に利点をもたらすことでしょう。ドンムアン空港の場所は利用客が旅行を続けていく面でも便利です。」

AirAsia はその全てのサービスをドンムアン空港を基盤にして行う期日を今年の10月1日と予定しています。 タイAirAsia のフライト記号は従来と同じ FD であり、フライトスケジュールもこれまでと同じです。

ドンムアン空港への移転で影響を受けるAirAsia 乗客は、そのフライトを変更することができます: 同じフライト区間での飛行日程が変更できる、ただしこの変更は当初の飛行日程の前7日または後7日の範囲内です。なお変更に関する費用はかかりません。

また影響を受ける AirAsia 乗客は別の選択として、既に購入したフライトをクレジットシェルに変更することもできます。このクレジットシェルの有効期限は変更した日から90日です。 ただしこの選択ができるのは、 AirAsia 航空券を2012年6月26日以前に購入し且つその飛行日程が2012年10月1日以降となっている方に限ります。
以上

Intraasia注:クレジットシェルとは以前当ブログで説明しています。要するに、使わなくなったフライト分の価値を、利用者の特別アカウントに入れておき、後日それを購買に利用できるということです。ただし期限の90日を過ぎたら価値はなくなる。




【当ブログを初めてご覧になられた方々へ】

日本にお住まいのエアアジアを初めて利用する/利用するつもりの方、エアアジアをまだ利用したことがないが興味あるという方は、まず当ブログの 2012年1月2日付け記事 『日本人利用者/利用希望者が誤解している、知らない、気づかないエアアジア(AirAsia)のほんと』 をご覧ください。

クアラルンプールのLCCターミナルに関しては、このブログのカテゴリー欄にある 『クアラルンプール空港LCCターミナル案内と交通情報』 で詳細に説明しています。
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マレーシア情報を1996年以来発信し続けている Intraasia のエアアジア専門ブログへようこそ! (2010年10月ブログ開始)
AirAsia が初飛行を開始した2002年以来、Intraasia はAirAsiaを観察し利用しています。

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