”座席選び”システムに関する説明と苦言

エアアジアは飛行開始から数年前までは自由座席制でした。つまりマレーシアで普通に行われている、座席数分だけ乗せる(従って立ち乗客は生まれない)非乗り合い型短距離バスのようなシステムを取っていました。

しかし当ブログですでに説明しましたように、追加料金を払うことで座席指定になるためそれを増やすことでビジネス収入を増やすというエアアジア側の方針変更、先に座った者が仲間の席まで占めてしまう、座席を奪い合うといった乗客側のマナーの悪さ、自由座席制そのものに反対する一部の人たちの存在、といった推定理由から、まことに残念ながら自由座席制は数年前に廃止されてしまいました。

座席などどこでも構わない、席を取るために搭乗ゲート口で早めに並ぶ気などさらさらないイントラアジア (Intraasia)は、この自由座席制を大いに評価し、好んでいたので、エアアジアの方針変更にがっかりしたものです。

自由座席制はなやかりしころ(笑)に書いたコラムに、「格安航空 AirAsia の自由座席制で乗客に愛が芽生えるだろうか?」 というのがあります。 読んでいただけばおわかりのように、まじめに且つ東南アジア事情を踏まえ、しかし軽妙に論じた一文です。今回のブログ記事の付録として、そのコラムから一部削除・変更して載せておきます。

エアアジアの現在の座席システムは、”特定場所の座席は全席指定、普通座席は追加料金を払うことで座席指定になる、それ以外はチェックイン時の無作為割り当て制”と呼ぶべき方式です。要するに、座席指定料金を払わなければ、どの座席になるかはチェックイン時までわかりません。なおいくつかの条件付で、チェックインカウンターを利用しないセルフサービス式のチェックインが選択できます:ウエッブチェックイン、空港に設置してあるセルフチェックイン機、モバイルチェックイン

注:このブログを書く際に参照しているのは、エアアジア (AirAsia)ホームページの基準サイトである英語ページです(日本語ページはまったく参照しません)。他の言語ページはほとんどすべて基準サイトを訳すことで製作されているはずだからです。そこで当ブログでは単語や表現はイントラアジアが適切だと考える訳語と訳文を使用しています。

エアアジアホームページの「フライトの情報」ページのプルダウンメニューに”座席選び”項目があります。

【座席選び】


弊社の座席指定サービスである”座席選び”を利用して、利用客はお好きな座席をお選びください。お好きな席を確保するために、空港でならご自分のフライト出発時刻の1時間前までに座席を選んでください、またはあらかじめお好きな座席を予約(と同時に支払いが伴う)しておいてください。

Intraasiaの追記(2011年4月1日)
予約購買していく際、フライトを確定した後のページで座席選びをするのか、しないのかの問いが提示されます。そこで座席選びするにすれば、画面上に座席配置図が現れて、空いている座席の中からお好きな所を選ぶことができます。もちろん選択料も表示されています。

【短中距離路線の場合】

短距離路線に使用されているAirbus 320はスタンダード座席と人気座席に分かれています。
人気座席
他の乗客より先に搭乗できます。そしてその座席は機内の前部に位置しており、座席の足元空間により余裕があります。または非常出口列に位置しています。
スタンダード座席
皮製シートに座って飛行旅をお楽しみください。

イントラアジア (Intraasia)注:
”座席選び”ページに機内座席配置図が掲載されていますので、人気座席とスタンダード座席の位置を確認できます。
座席指定の追加料金つまり座席選び料を支払わない時は、スタンダード座席のどれかが無作為に割り当てられます。チェックインカウンターでの「何列目の窓側の席」といったリクエストは、無料ではできないということですね。座席選び料は予告なく改定されることがあります。実際ごく最近値上げされましたよ。

座席選び料
イントラアジアが諸費用・料金表を参照して、クアラルンプール-バンコク、クアラルンプール-バリなどの近中距離路線の場合を載せておきましょう:
スタンダード座席:RM 6
人気座席:RM 30

【長距離路線の場合】


長距離路線では Airbus 330 機または Airbus 340機が使われており、その際高級エコノミークラスまたはエコノミークラスが選べます。

Intraasia注:
長距離路線は全て AirAsia X が運行しているはずなのですが、この表現からは AirAsia X の運行以外にも長距離路線があるのだろうかという疑問がわいてきます。実際ありませんが、それを確認することはこのページだけではできません。ただ ”D7 便の座席選び料が調べられます”という部分がクリックするようになっているので、この項目は AirAsia X のことを言っているのだろうと推測できます。まったく別のページに D7 はAirAsia X の航空記号であると注書きされているからです。

いずれにしろこの項目では AirAsia X という単語が現れて来ないなど表現がわかりにくいと感じます。

エアアジアは頻繁にホームページを変更・更新し続けているので、時として説明不十分、わかりにくいまたは誤理解につながり易い表現や構成に出会います。

エコノミークラス
人気座席
他の乗客より先に搭乗できます。さらに座席の足元空間により余裕があります。
スタンダード座席
革製のリクライニングシートに座って快適に目的地に向かえます。

座席選び料
イントラアジアが諸費用・料金表を参照して、クアラルンプール-東京、 東京-クアラルンプール路線の場合を載せておきましょう:
スタンダード座席:RM 35、 1500円
人気座席:RM 110、 (値上げ後)4000円

【フラットベッド(Premium Flat Bed)】
Intraasia注:
上の部分で高級エコノミークラスという単語を使っているのに、ここではいきなりフラットベッドという単語が出てきます。

エアアジアは、フラットベッドはビジネスクラスで飛行するに匹敵すると書いています。推測するに、高級エコノミークラスの座席はエアアアジアが Premium Flat Bed と名づけているビジネスクラス並みの座席である、ということなんでしょう。フラットベッド(Premium Flat Bed)の説明及び料金表が別ページに載っていますので、それを見るとAirAsia X という単語が現れてフラットベッドがどんなものかがわかります。

この項目の説明と表現は、わかりにくい典型と言えます。エアアジア (AirAsia)に文章の書き換えを期待したいものです。


それでは付録として、コラムを載せておきます。

タイトル:格安航空 AirAsia の以前は自由座席制、現在は無作為座席割り当て制の下で、乗客に愛が芽生えるだろうか?

何やら意味のよくわからないタイトルをつけましたが、まあとにかくちょっと辛抱して読んでください。格言みたいなことばがありますよね、「愛とは辛抱することである」。

米国の低価格航空会社に関する記事から

米国の低価格航空会社のSouthwest Airlines は”愛が形成される航空会社である” と好んで言います、そしてさらに、乗客がどの席でも選べる自由座席制のおかげで、格安なこの飛行機会社の切符を買い多くのロマンスが始まった、と。ダラスを本拠地にしたこの航空会社にはこの何年もの間に数千通もの手紙が届いており、その中には会社重役に宛てた少なからずの結婚式招待状があるそうです。その送り主はSouthwest Airlines のフライトを利用したことで出会ったカップルです。航空会社のスポークスマンは語る、「我我は空の愛の仲介者だとよく思います。」

米国のあるデート専門家(女性)は語る、「飛行機でのフライトはシングルが出会うよいチャンスです。」 そこでこの女史は、自由座席システムは出会う機会を作りだしていると考えています、しかしちょっと向こう見ずな方策にもなりかねませんので、「全てをそれに期待する必要はありません、でもそれは確かに良い機会です。」

この飛行便で出会って結婚することになったある米国女性は語る、彼は窓側の席に座っていた。その横の2つの席は空いている、そこで彼に誰か座っているか、座ってもいいかと尋ねた、と。その後2人は七面鳥のサンドイッチをいっしょに食べながら80分間のフライトを会話ですごした。2人は偶然帰りのフライトを待つシカゴの空港で偶然再会した。その後2人はデートするようになったとのことです。

以上はマレーシアの新聞に Rueters通信の外電記事として載っていたものの抜粋です、つまり記事の書き手は西欧人です。[ Love Plane ] という見出しに何気なく読み出し、読み終わってまず思いました、「じゃあ、我らが AirAsia でそういうことは起きるのだろうか?」
そこで AirAsia が [ Love Plane ] になる可能性を考えてみましょう。

AirAsia は発足以来ずっと自由座席制であった、現在は無作為割り当て制である

すでにご存知の方も多い、AirAsia はマレーシアの格安航空会社であり、その大成功は今やマレーシア国内に留まらず、タイへの路線と合弁飛行会社によってタイ国内線を運行、インドネシアへの複数路線、さらにはマカオ路線にまで伸びています。現在もさらに路線拡張中です。AirAsiaは座席指定制ではなく、最初からずっと自由座席制です、つまり乗客は好きな席に乗機次第座ることになります。

米国の文化のもとで西欧人乗客主体の国内航空である Southwest Airlines に起った、起っているケースを、文化と民族が大きく違う、東南アジアのマレーシア、タイ、インドネシアを飛行地域にし、東南アジア人乗客主体の AirAsia にあてはめられるのだろうか、というのが最大の疑問ですね。自由座席システムは東南アジア人や日本人などアジア人にとって、出会いさらには愛の芽生える機会となるのでしょうか?

注:AirAsia を利用する西欧人同士の場合はここでは関係ないので省きます。

私は何回も AirAsia を利用しましたが、残念ながらというか当然ながら、愛が芽生えるどころか出会いの機会さえ全くありませんでしたね。もし AirAsia においても Southwest Airlines 並に 「自由座席システムは出会う機会を作りだしている」 のであればまたはことになれば、”現在”シングルの者としてこれからもっと回数多く乗らねばなりませんなあ(笑)。

AirAsiaが使用する航空機はほとんどが同型機であり、横列は3座席通路を挟んで3座席 という配置です。レザー張りのシックな座席です。真っ赤な制服に身を包んだ客室乗務員がカートを押して回る機内サービスの品はすべて有料です。乗客占有率が非常に良いというAirAsiaでも、当然ながら 全路線すべての便が常に満席 などということは起りえません。がらがらの場合も、半分しか埋らない場合も、3分の2程度埋る場合もあります。そこで空席が比較的多い時に起るかもしれないシナリオを書いてみました。監督・主演もIntraasiaの予定です。

シナリオその1


場面はインドネシアへ向かう飛行機内。私は通路側の席に座りさっそく手にしていたマレーシア語紙を読み始めた。そこでマレー女性またはインドネシア女性が同横列の空席に座ろうとして、私に尋ねる、「Adakah orang duduk di sini ? (この席空いてますか)」 「Tak ada orang, Kosong, Sila duduk (いや誰もいませんよ、どうぞお座りください)」。そこでこの女性は窓側の席に座ります、真中席は空いてます。

しばらくして飛び立つと、その女性は持ち込んだ免税ショップの袋からチョコレートを取り出して食べだした。彼女はおもむろに私に話しかける、「Sila makan ni (どうぞこれ食べませんか、ni は口語)」 と半分に折ったチョコレートを差し出すではありませんか。チョコレート好きな私は断る理由はありませんので、「Terima kasih,  Saya suka chocolate (ありがとう、チョコレート好きなんです)」 と喜んでもらって食べると、会話が始まります。

シナリオその2


場面はタイ国内路線での機中。機内に乗り込んだ私はそっそく3席並び席の通路側に席をとる。横の2座席は空いている。持ち込んだタイ語紙を眺めていたら、 1人のタイ女性がやって来て私に尋ねます、「ティーナンミーコンユーループラウカー(そこには誰か座っていますか)」 「プラーウ、マイミークライクラップ、ナンシークラップ(いえ、誰もいませんよ、どうぞお座り下さい)。」 と私。その女性は窓側席に座ります。

彼女はしばらくして私に話しかけてきます、「クンヒウナーウ チャイマイカー?(喉乾いてませんか)」 そこで私は正直に答えます、「ニットノイクラップ(ちょっと乾いてますよ)」 すると彼女は手もとのバッグからパックのジュースを2個取り出し、1個を私に差し出します、「ハイクン(これあげますよ)」 断る理由はないので素直にもらうことにします、「コップクン(ありがとう)、オー ナームマムアン、ポムチョープ(あ、マンゴジュースですね、好きですよ」 と2人の会話は弾みます。

シナリオその3

場面はマレーシア国内路線の機中。私は機内に乗り込むとすぐ通路側に席を取って手元の英語紙を読んでいる。すると隣の空いてる席に座るつもりであろう、1 人の女性がちょっとおかしな英語で尋ねます、「Excuse me, Someboday is there ? 」 その様子と発音から日本人だとわかって私は日本語で答える、「誰も座っていませんよ、どうぞ。」 「すみませんね、窓側が好きなんです。」 とその女性は窓側席に入り込む。

離陸してしばらく、その女性は持ち込んだ袋から何やら食べ物を取り出して食べ始めた、そして私に話しかけててくる、「ビスケットですけどー、お一ついかがですか?」 見るとマレーシアメーカー”Hwa Tai ”製のビスケットだ。「このビスケットって、いつも100円ショップで買ってるんですよー、おいしくてそれでもって安いんです。クアラルンプールのスーパーで見かけたので思わず一杯買ってしまったんです。」 と彼女は一方的にしゃべる。私は、「あ、どうも、それではいただきます。」 とくれるものは拒まずにもらって食べる。実は私もHwa Tai 製ビスケットは好きなのです。こうして安物マレーシア製ビスケットが縁で話しが進む。

シナリオ その1、その2、その3の後、こうした機中の出会いと会話がきっかけとなって、飛行機を降りた空港から2人はいっしょにその都市を見物することになりましたとさ。まずはハッピーな展開。

旅行中の気分が貢献する

ここで飛行機を離れて別の交通機間の場合をちょっと考えてみましょう。市内・近郊を運行する乗り合いバスと電車はどの国だって当然自由座席のはずですが、こういうバスや電車で偶然乗り合わせたことで愛が芽生えるなんとことは確率ゼロで絶対にないとまでは言えませんが、確率的に言えば極めて極めて低い、これは米国だって日本だって同じでしょう。(毎日通勤電車に乗り合わせていていつしか知り合うというケースはここでは関係ありません)

上記で紹介した愛を生み出すSouthwest Airlines の場合は、国内路線の飛行会社だそうです。その乗客は中長距離を移動する、ビジネス目的であれ観光目的であれ友人など誰かを訪問目的であれ、移動を伴った旅行感覚の乗客です。不思議なもので、人は旅行という機会にはなんとなく心の調子が軽くなる、気分がいつもと違う、気分的に変化を感じることが多いものですよね。誰かと一緒ではなく一人だけの乗客またはシングル(独身)の乗客は、ふと話し相手を求めたり、または話しかけられるとそれに乗ってしまうものです。

旅行中の心の状態が、出会ったり、話し合うきっかけに反応する主たる要因と分析できます。だから Southwest Airlines の乗客は自由に席を選べる雰囲気の中で、(上の記事で紹介したような)一人乗客狙いの行動が男女ともに発生してもおかしくはないでしょうし、時には取りたてて意識せずに発生してしまうかもしれませんね。

乗客の意識状態と航空機の自由座席制はAirAsia の場合でも Southwest Airline とほぼ同じだと考えられます。1時間から2時間を超えるフライト時間ですから、ちょっとした出会いの会話をするには好都合の長さとも言えます。マレーシア人の一人乗客が近くに座った同性人とことばを交わすことはもちろんあるでしょう、そしてたまたま話した相手が同州人であれば話しは弾むかもしれません。タイ人の一人乗客が横の見知らぬ同性人と話しする、それがタイ人であれば話しはしやすく、話しは”のる”かもしれない、ただ他国人であれば言語の壁は結構厚いでしょう。しかしこれは相手が同性人の場合がほとんどで、見知らぬ異性人が、「(通路に出るため)前を通してください」といった義務的会話を除いて、途切れのないような会話に進むケースは、私のこれまでの様々な場での見聞からまずないと言えます。

近くに座っている白人に対して、彼・彼女が何人であれ、好んで英語で話したがるアジア人、例えばマレーシア人はいくらでもいる。一般にマレーシア人ほど英語力がないタイ人でもインドネシア人でも話しかける比率は減るがまあ同じようなものでしょう。しかしこれは愛の芽生えに結び付くようなことは限りなくゼロに近いケースです。明らかに日本人とわかるような一人旅行者に対して話しかけてくるアジア系の非日本人は珍しくないと思われます、この判断は女性の立場からだと難しいでしょうね。

しかし現実はシナリオが成り立たない

ではシナリオ その1から3までのような、意識的に近くに座るケースの場合はどうでしょうか。結論を先に言えばシナリオはシナリオとならない。そもそもそういう行動に出る女性がいると期待すること自体がおかしいといえますね。自由座席制を前提にした場合、機中が満席に近く他に座る席がほとんどないような場合を除いて、東南アジアの文化と慣習のもとで、わざわざ見知らぬ男のすぐ横近くの空座席を選んで女性が座ることはまずありえないでしょう。その逆、つまり他に空いている座席が充分ありながら男性が女性の座っている席のすぐ横席を選ぶこと、はないことはないだろうが、まあ女性に無視されるかなんとなく嫌な顔をされる可能性が非常に高い。

従がって,こういうシナリオが成り立つ可能性はどう考えてもごくごく低い、つまりこの”映画”は制作できないことになる。いわば番号当てくじで1等を当ててRM 100万を入手するぐらい難しいことでしょう。

東南アジア文化、慣習はやはり米国流の文化、慣習とは依然として且つ厳然として違うのです。東南アジアでどんなに西欧ポップスが流行しハリウッド映画が好まれようと、映画の一場面のような行為は東南アジアの慣習、文化状況下では”個人として”真似しにくいことになる。ただグループの場合はまた別ですね、例えば集団の若者が海岸や離島で開放的な気分で振舞うような行動がありますから。しかしこういう行動する若者でも、飛行機内で個人として同じように振舞えるかといえば、大人しくなって(?)行動にうつせなくなります。

結論

こう考察していくと、我らが AirAsia がSouthwest Airlines 並の”愛が形成される航空会社” になる可能性は相当低いですね。まあSouthwest Airlines の数十分の1から100分の1程度の確率では起るかもしれませんけど。ということで、愛の芽生えを期待してAirAsia に乗ってもどうも無理そうだなあ。

おしまい



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ジャンル : 旅行

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Author:airasia
マレーシア情報を1996年以来発信し続けている Intraasia のエアアジア専門ブログへようこそ! (2010年10月ブログ開始)
AirAsia が初飛行を開始した2002年以来、Intraasia はAirAsiaを観察し利用しています。

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